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翌日、涼子は泣いて腫れた目を見せない様に俯きながら、トボトボと登校していた。
8月。
夏休み中だが、夏期講習の為、ほぼ毎日学校へ通っている。
神戸市営地下鉄、学園都市駅を降りて、住宅街を抜けると、その後、学校までは大きな池を周回するようになっている。
キラキラと太陽の光で輝く水面を横目に見ていると、更に辛く思えた。
(学校…、行きたくないな…。)
「はぁ…。」
自然と何度もため息が漏れる。
そんな涼子にお構いなしに、登校する生徒達は友達とにぎやかに楽しく喋りながら涼子を次々と抜かして歩いて行く。
1人で登校しているのは涼子だけだった。
「おはよう。」
またため息をついた時だった。
爽やかな男子生徒の声が耳に入る。
「おはよう。」
自分が声を掛けられていると思わない涼子はその声を無視して歩き続けた。