キミが教えてくれたこと



「…その時大型トラックに跳ねられて…俺は…」


『っそんな…っ』


茉莉花はハルトの話を聞いて口元を両手で抑える

『お父さん…っ』

茉莉花の目から大粒の涙が溢れる


「記憶が戻った時、思ったんだ。もしかしたら、先生が俺と茉莉花を引き寄せてくれたんじゃないかって。俺と茉莉花、お互いがお互いを支えられるようにって」

抑えられない涙を止めようと下を向いた


その時、ハルトの左手がかすかに透き通っているのが見えた


『!!ハルト!手がっ…!』


ハルトがゆっくりと自身の左手を見て目を伏せる


「潮時…かな」


目尻を下げて笑うハルトに茉莉花の心臓は早くなり頭が真っ白になる


『いやっ…嫌だよハルト!!!いなくならないで!!』

「…ごめん」

夕日が落ちていくのと同時にハルトの身体もだんだんと透き通ってしまう


『ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃない!!!』


「ごめん、茉莉花」


『私っ…ハルトさえいてくれればそれでいいからっ!他に何も望まないから!!』


「…茉莉花」


『一人にしないでっ…!私、ハルトの事がっ…ハルトの事がっ…!!!』


その時、感じるはずのない体温が唇に伝わる

それは紛れもなくハルトの唇だった


『ハルトっ…』

「茉莉花、俺この身体になって一つだけ叶ったことがあるんだ」


ハルトが愛しそうに茉莉花を見る


「先生が茉莉花のお母さんを愛したように、俺も誰かを心から愛したいって」

『っ…』

「茉莉花、好きだよ。今まで生きてきてこんなに誰かを愛したのは茉莉花が初めてだ」


茉莉花は溢れる涙を拭うことさえ出来なかった


ハルトの右手が茉莉花の左頬を撫でる


「茉莉花、最後に俺の願いを聞いてくれるか?」

茉莉花は力無く頷く


「…笑って?」

『!』


茉莉花は一度涙を拭き、ハルトを見て笑顔を浮かべた


「やっぱり、茉莉花は笑顔が一番似合うな!」

いつものように屈託無く笑うハルトがそこにいた

その瞬間、夕日は沈みハルトの姿が無くなる



『ハルっト…っ?』


辺りを見渡すがそこには最初から茉莉花しかいなかったかのように静かだった


『ハルト…?』


何度呼びかけても返事はない


『っーーー』


茉莉花はその場にしゃがみ込み大声で泣いた


もう声を聞けない

もう笑い合えない

もう会えないーー



あれからどうやって家に帰ったかわからない

どれくらいの日数が経ったかわからない

茉莉花は抜け殻のように家に閉じこもっていた


チリンチリン…


部屋の隅にいるとパスタがすり寄ってくる


『…パスタ、ごめんね。大丈夫だから…』


パスタを抱き上げ胸に抱き寄せる

また涙が溢れてきた

何度泣いても、溢れては零れ落ち留まることを知らない

その時携帯が鳴る

夏休みに入ってから百合や譲二、クラスメイトから頻繁に心配のメールが来ていたが一度も返すことが出来なかった


長い着信に携帯を見ると百合からだった

茉莉花はそのまま百合の着信に応答する

《茉莉花ちゃん!?やっと繋がった!ずっと連絡こないから心配してたんだよ!何かあったの!?》


『ごめん、ずっと返せなくて…』


《…茉莉花ちゃん、何かあった?》

茉莉花の様子がおかしいことに百合は落ち着いて言葉を発した


『なんでもな、』
《なんでもなくないよ!!》

百合の大きな声に肩を竦める


《ごめんね、あのね、今から会えないかな?》

茉莉花はわかった、と告げると着替えて外に出る

久しぶりの外は夕方にも関わらず蒸し暑かった



茉莉花は近くの公園のベンチで百合が来るのを待っていた

いつの間にか8月後半になりもうすぐ学校が始まる

みんなとプールに行けなかったな、とぼんやり考えていると茉莉花ちゃん!と名前を呼ばれた


「…茉莉花、久しぶり…少し痩せた?」


百合の横には譲二が立っていて、途中で買って来たのか冷たいジュースを手渡された



『…ありがとう』

両手でカップを持つとそこからひんやりと冷たさを感じそれだけで身体の熱を下げた


「茉莉花ちゃん…なにかあったの?」

『………』

百合は茉莉花の隣に座ったが、何も答えない彼女に眉を寄せた


「茉莉花、言いたくなければそれでもいいよ」

譲二は茉莉花の前にしゃがみ込む



「でも、覚えてて。僕達はどんなことがあっても茉莉花の味方だよ」


譲二は茉莉花を見て微笑む


「私達も、茉莉花ちゃんの支えになりたい」


隣の百合も笑顔でこちらを見ていることに気付いた



ーーああ、ハルトはこんなに素敵な人達と出会わせてくれたんだ…


茉莉花の目から一筋の涙が頬を伝う



『夢を…見てたの』

「夢?」

百合は鞄からハンカチを取り出し茉莉花に手渡す




『とても…とても幸せな夢。だけどっ…もう、夢から覚めちゃったの…っ。もう会えないのっ…!っっ…』


茉莉花はそれ以上何も言えずただ涙を流すだけだった


そんな茉莉花を見て二人は何も言わず茉莉花が落ち着くまでただ側に寄り添っていた


ーーきっとハルトが最後に言った願いは、これから何があっても笑顔でいてほしいってことだったのかな…


ーーあなたはとても優しい人だから、自分がいなくなった後のことも考えてくれてたんだろうな


茉莉花は頭の隅でそんな事を考えていた





「おはよう」

「おはよー!」

夏休みが明け、またいつもの日常へと戻る


ハルトがいたのはたった数ヶ月間だったが、それでも朝起きると誰もいないことに寂しさを感じる毎日だ

父が亡くなった時も同じだった

きっと、誰もいない毎日が続くとそれに慣れて何事もなかったかのように毎日を過ごすのだろうか…

実感がわかないままハルトとよくいた中庭に行った

いつも座って話していたベンチ

緑の木々

小さな花

何も変わらない、何も無くなってなんていない

自分が忘れなければ、きっとずっと心の中に彼は生き続ける

茉莉花は深呼吸すると中庭に小さく咲く薄紫色のシオンの花に微笑んで教室棟へ向かった




「茉莉花ちゃん!おはよう!」

「おはよう」


声をかけられ振り返ると、そこには百合と譲二がいた


『おはよう』

「「?」」

茉莉花は二人の前に立つと頭を下げた


『この間はありがとう。それまでずっと連絡出来なくてごめんなさい。私、二人にとても助けられた。ちゃんとお礼を言えてなかった、本当にありがとう』

譲二と百合は目を合わせて笑った


「はははっ!もー、茉莉花ちゃんったら本当に真面目なんだから!」

「茉莉花らしいよ。それくらい当たり前だろ?友達なんだから」


百合と譲二の言葉に安心してホッと胸を撫で下ろし、一緒に微笑んだ


「あれ?茉莉花ちゃん教室行かないの?」

教室に向かっている途中、茉莉花は用事があると行って別の方へ行こうとした


『ちょっと職員室に行って来るね』


そんな茉莉花に二人は手を振り先に教室へ向かった






『失礼します』

職員室の扉を開け、担任の元に向かう


「おー、林おはよう!どうした?何かあったか?」

担任は椅子を回転させ身体ごと茉莉花に向ける

『先生、お話ししたいことがあります。




私…』









ーー7年後



『パスター!行くよー!』

茉莉花がパスタを呼ぶと奥からあくびと伸びをしているパスタが出て来た


『おはよー、眠いよねー。今日は茜さんの所に行こうね』


パスタを抱き上げ、家の鍵を閉めて茜の店に向かう



「茉莉花ちゃん、おはよう!」


『おはようございます。よろしくお願いします』


パスタの頭を撫でていってきます、と言った


「いってらっしゃーい!茉莉花先生!」


『あ、茜さん!恥ずかしいからやめてください!』

茉莉花は顔を赤くして言うが茜はそんなこと気にせずいたずらっ子の様に笑う


あれから7年。
茉莉花はあの日、担任にこう告げた


『私、教師になりたいです。以前も父と同じ職に就きたいとなんとなく進学希望にしていましたが、父が亡くなりそれが本当に自分がなりたいものかわからなくなっていました。

だけど、ある人に出会って私を変えてくれたんです。その人の様に私も誰かを支えたい。今までその人に教えてもらったことを今度は伝える立場になりたいと思ったんです』


担任は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になり頷いてくれた

遅れを取り戻すように勉強に励み、大学へ入学。無事、教員免許を取得し父の働いていた高校へと赴任し今年から一クラスを受け持つことになった


今日は入学式。
教員として2年目。

まだたくさん大変な事や悩む事もあるが、茉莉花は生徒や自分自身の成長を毎日楽しんでいた


公園には鮮やかなピンク色の桜が咲いていた



ーーハルト、あれから7年経ったよ


ーーあなたがいなくて寂しくて、苦しかったけどなんとか笑顔で頑張ってます。


ーーあなたと過ごしたのはたった数ヶ月だったけど



ーーあなたは私にたくさんのことを教えてくれた



茉莉花は春の風を感じながら駅へと向かう



ーーあなたと出会って、絶対にありえないっていうことが起きるということ。


ーー初めて会った時のことを今でも思い出す

ーーあなたを初めて見た時、全く状況が掴めなくて、あなたにひどいことをいっぱいしたね


ーーでもあなたがいたから、モノクロの毎日が綺麗に彩られたんだよ



改札に入り、いつもの決まったホームで電車を待つ






「ねー!見て見てー!ゆりりん超可愛いんだけど!」


ホームで電車を待っていると雑誌を開いて話している女の子達がいた


「ゆりりんて声優さんなんだよねー!スタイルもいいし可愛いしコスプレも似合うし、最近服のブランドも立ち上げたんだよねー!才色兼備だわー」


「私もゆりりんみたいになりたーい」


彼女達の会話に自然と笑顔になる


ーー見えているものが全てではなく、みんな何かしら抱えていてそれでも前を向いて歩いているということ


百合は高校卒業後、両親を説得し専門学校へ入学

今は人気声優としてその名を轟かせている


プシューっと大きな音を立てて電車が目の前に現れドアが開く

車内に乗り込みいくつかあった空席に腰を下ろして変わりゆく景色を眺める

きっと父や母、ハルトもこの景色を見ていたんだろうと思うと同じ時間は過ごせていないが同じものを見ているということが嬉しくなる



一駅着いた時にお腹の大きな女性が車内に入ってきた

茉莉花はすかさず席を立ち、女性の元に向かい席を譲った


「ありがとうございます」


『いいえ』


女性は優しく自身のお腹を撫でる



『男の子ですか?女の子ですか?』


「!男の子です」


女性は優しく微笑む

その笑顔が綺麗で茉莉花はつい見惚れてしまった



ーー自分が変われば周りも変わるということ


ーー踏み出す時にたくさんの勇気が必要だけど、その一歩が新しい場所に自分を連れ出し新しい出会いを作ってくれる



ーーあなたと出会ってからたくさん友達ができた

ーーあなたが踏み出す一歩を導いてくれたんだよ





女性にお辞儀をして茉莉花は電車を降りる


改札を出て徒歩で学校に向かう



「わー!見て見て!!」

声のする方を見ると街の大画面テレビに映っている人物を指差していた



《ジョージさん、同性愛者だとカミングアウトされたということですが…》


そこにはインタビューを受けている譲二がいた


《はい、間違いありません》


譲二は笑顔で答える


《僕はずっとその事について悩んでいました。自分自身を押し殺して自分に嘘をついて、何事もなく本当の自分をさらけだせないことを。だけど、そうすることによってだんだん自分が自分では無くなってしまっているみたいでした》

周りの人達も譲二のインタビューに足を止める



《この世界は、まだまだマイノリティへの理解が不足しています。異性と恋をし、異性と結婚し、子供を産むというのが基本とされているからです。でもそれは、僕にとっては生きにくい世の中になっていました。


僕達が知らないだけで世界にはたくさんのLGBTの方々がいます。それなのに、それを理由に小さな世界ではそのこと自体が原因でイジメに繋がっていたり、差別をされたり。どうして同じ人間なのに多様な性を認められないのか、と考えていました。


だから僕がカミングアウトすることによって、そういった方々のほんの少しでもいいから勇気や希望を持ってもらいたかったんです。》


茉莉花もずっとテレビ画面を見ていた


《昔、友達に言われたんです。逃げてもいいって、私が味方だからって。その言葉にすごく救われました。


苦しい場所に留まらなくてもいい。僕がみんなの居場所になりたいって。ただ、それだけです》


「ジョージって男の人が好きだったんだー」


その声に目をやるとテレビ画面を見ていた男女がいた


「んー。でも考えさせられたな。もっとこの人達が生きやすい世の中になればいいのに」


「だねー。広い心が大事だよー」


その言葉に少し驚いた

時代は少しずつ変わってる。人の心も。


ーーそうだよ。自分を理解してくれる場所へ逃げてもいいんだよね


ーー自分で自分を守ってあげていいんだよね


茉莉花は学校へと足を進めた





学校の門をくぐると入学式に参加する数名の在校生が登校している



「あー!茉莉花ちゃんおはよー!」

「茉莉花ちゃんだー!」


『こらー、"林先生"でしょー?』


茉莉花は近付いて来る生徒達に顔を綻ばせる


「俺茉莉花ちゃんのクラスがいいなー」

「私もー!」

「先生、私は?先生のクラス?」

『さー?それはクラス発表の紙を見て、教室に入ってからのお楽しみです』


ええええーと嘆く生徒に早く準備をしなさい、と促すと元気に返事をして下駄箱へ向かっていく後ろ姿を微笑んで見ていた


「…先生」

その声に振り向くと一人の生徒が下を向いて眉間に皺を寄せている


『?どうしたの?』


「俺、入学式で祝辞読まなくちゃいけなくて。舞台に立って話すとかしたことないし…。頭真っ白になって話せなかったらどうしようとか…情けないけど…」


そうして口を噤んでしまった


『大丈夫!』

茉莉花は生徒の肩を叩く


『完璧にしようって思うと力が入っちゃうから、気楽に!肩の力を抜いて、リラックス!』

はい、深呼吸ー!という茉莉花の声に生徒は素直に深呼吸をする


『失敗したっていいんだよ。頭が真っ白になってどうしたらいいかわかんなくなったら先生を見なさい。先生が傍でちゃんとフォローしてあげるから』


生徒は安心したように頷くとありがとうございます、と言って下駄箱へ向かった


ーー私達はきっとどこかで、知らない間に誰かに支えられている


ーーそうやって巡り巡っていくということを



茉莉花は桜吹雪を横目に職員室へ向かった






『おはようございます』


職員室のドアを開けて挨拶をすると教職員達からおはようございます、と返事が返ってきた


茉莉花はそのまま自分の席に向かい鞄から資料を取り出す



「茉莉花せーんせっ」

そこに元気よく近付いて来たのは音楽の桃井先生だった


『桃井先生、おはようございます』

「おはようございます。茉莉花先生、例の件考えてくれました?」

『例の件?』


茉莉花は何のことか分からず頭にクエスチョンマークを浮かべる


「もー!まーた忘れてる!合コンですよ!合コン!」

『ごっ…!?…そういえばお誘い受けてましたね…』


桃井は何度も茉莉花に参加してほしいと頼んでいるが、乗り気ではない当の本人は適当に口実を見つけてはいつもその話題を避けていた



「茉莉花先生、可愛いのに勿体無いです!もっと日常を謳歌しましょうよ!」


『私は別に、そういうの興味がないので…』


「もー!そんなんだからずっと彼氏いないんですよ!」


『…大きなお世話です』


桃井の言葉がグサリと胸に刺さる

そんなことを言ったって、茉莉花にはずっと心に残っている人がいるのだ


「あ、でもー、合コンに行かなくても近場で見つけるっていうのもアリかもしれませんね!」

『…どういうことですか?』


桃井は意味深に笑う


「なんと!今日から新しく赴任される先生がいるんです!」


『はぁ…職場でそういったことは…』


ジャジャーンと効果音が付きそうな桃井の発言に茉莉花はため息をこぼしげんなりするしかなかった



「さっき、チラーっと顔を見たんですけど結構イケメンで愛想も良くって笑うとくしゃーって!茉莉花先生もきっと気に入りますよ!」


『いや、だから、私はそういうのに興味がないって…』


「しかも彼、"奇跡の子"って言われてたんです」


『"奇跡の子"?』


桃井の発言におうむ返しをする


「そう、彼はなんと大事故で…」


桃井が話し始めた時、茉莉花は机の上にあった資料をバサバサと床に落としてしまった

当の桃井は熱弁しており、気付かないのでそのままにし茉莉花は資料を拾い集める








「みなさん、おはようございます。」

職員室の扉が開き、校長と教頭が入って来た

教職員達は次々に挨拶し、椅子から立ち上がり自分の席の前で立つ


「えー、今日は入学式です。生徒達の新しい人生の第一歩という大切な日。無事に1日が終わりますよう、みなさんご協力の程よろしくお願いいたします」


「「よろしくお願いいたします」」


茉莉花は一番後ろで校長に頭を下げる



「では、今日から新しく赴任される先生のご紹介を致します。先生、入ってください」


『あ…』


茉莉花は視線の端に先ほど落としてしまった資料が何枚か机の下に落ちているのが見えた


ガラッと職員室の扉を開ける音が聞こえたが他の人に踏まれてはいけないと注目が前に注がれている間にしゃがみ込み資料を集める


「では、先生、自己紹介を」








「初めまして。僕は以前この学校に在学しており、尊敬する恩師に誓った"教師になる"という目標を叶え今この場に立っています。」


茉莉花は落ちていた最後の一枚の資料を取る手を止めた


その声は聞き覚えがあり、どこか懐かしさを感じた


「まだまだ勉強不足でご迷惑をおかけすると思いますが、至らない点はどんどんご指導ください!よろしくお願いします!!」



「あ、あの…せ、先生、お名前がまだ…」


「あ、そっか」


教員達がクスクス笑っている

だけど、まさか、そんなはず…と茉莉花の頭の中はぐるぐると駆け巡る



ゆっくりと立ち上がり茉莉花は声のする方を見ると彼と目があった


彼は一瞬驚いた顔をしたが、茉莉花を見てすぐに笑顔になる



ーーそしてあなたは教えてくれた












「天野 晴人です。よろしくお願いします。」








ーー奇跡は起きるということを…ー











キミが教えてくれたこと END


最後までお付き合い頂きありがとうございます。

m.a.iと申します。

初めての執筆ですので至らない点が多々あると思いますが、少しでも何か感じてもらえると幸いです。


ここでちょっと裏話しを…


・登場人物の名前について
なんとなーく、自然にちなんだ名前や苗字がいいなというのとポツポツ花の登場があるので全体的に自然でまとめたれ!という安易な気持ちでつけました。笑
(譲二だけは海外でも日本でも通用する名前にしましたが…)


・花言葉
たまに出てくる花の名前と花言葉

グラジオラス…勝利
(第3章 自分が変われば周りも変わるということ)

ポピー…恋の予感・思いやり・陽気で優しい
(第4章 逃げてもいいということ)

グラジオラス…思い出
(第5章 どこかで誰かに支えられているということ)

バーベナ 紫…後悔
(第5章 どこかで誰かに支えられているということ)

シオン…追憶・君を忘れない
(第5章 どこかで誰かに支えられているということ)

桜…優美な女性
(第6章 キミが教えてくれたこと)


実はちょこちょこ出て来た花の名前にはこういった花言葉を調べて文章に入れていました。


・そして二人はどうなったのか
ご想像にお任せします。


と、かっこよく言いたいところですが、何故彼があの場にいたのかあの後はどうなったのかは短編としてまた書いていきたいなと思います。

とりあえずは本編はこれで完結、ということで…。


・最後に
私に出来ることはなにか。
そんなことを考えながら書いた作品です。
自分には何もないってよく思い悩んだ経験があります。
でも、自分が教えてもらったこと学んだこと感動したこと、そういった小さなことでも誰かに伝えることで誰かの生きていく中での頭の端でもいいので思い出してもらえたらな、と思います。
茉莉花もハルトに教えてもらったことを生徒達に伝えている場面があります。
茉莉花の父親からハルトへ、ハルトから茉莉花へ、茉莉花から生徒へ…

そうやって私達は巡り巡って知らないところで誰かに支えられている、そんな気がします。

最後になりましたが、読者の皆様、本当にありがとうございます。
私も皆様に支えられています。

またお会い出来る日まで…



m.a.i

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