可憐が意識と…視界を取り戻した時、

巨大なダブルベットの上にいた。

まったく見知らぬ部屋にいて、しばらく頭が回らず…キョロキョロだけしていると…

少しだけ自分のシチュエーションが、理解できた。

真っ先に、着てるものをチェックする。

「よかった…」

安堵した後…

可憐は、部屋を見回したけど、誰もいなかった。


ただベットから、降りて、

安物のソファの前にある白いテーブルに、お金と胃薬が置いてあった。

それだけしか…誰かが、ここにいたという証拠はなかった。

可憐は首を捻り、テーブルに置かれた一万円札を手に取り、まじまじと見つめた。

「…な、なにが…あったの…」

可憐はまだ…頭がぼおっとしていて、状況が理解できなかった。