カードに書かれていた内容も凄く気になるし、ま周りの視線も凄く気になる。 夏目くんは足が速い。 ぜぇぜぇ息を切らしているのは私だけ。 だけど、そんな事さえどうでも良くなるほど掴まれている手首が熱い。 力強く握られているせいか、夏目くんの温度がそこから伝わってくる。 どうか、このまま……。 この握られている手が、このまま握られていいたい。 ゴールなんて見えなきゃいいのに。