いつもの夏目くんで、何だか安心した。


前みたいな会話に、嬉しくなった。


「ねぇ、夏目くん」


「何?」


「私、今すっごく幸せ。きっとこの世界で1番幸せな気がするよ」


「馬鹿。言ってる意味、分からないから」


そう言って、夏目くんはムニっと私の頬を掴んだ。


前の夏目くんとはどこか雰囲気が違う。


そう感じたのはきっと、気のせい。