「駄目」


また離れようとする私の腕を夏目くんが掴んだ。


止めてよ。触れないで。


「離してッ……」


夏目くんには凛ちゃんがいるんでしょ。


なら、私の事なんてほっといてよ。


あぁ、素直じゃない。やっぱり可愛くない私。


こんな私、夏目くんが好きになるわけないのに。


「私っ、夏目くんの事大っ嫌いッ!!」


ごめんね、夏目くん。