「っ」


やっぱり夏目くんを考えると胸が凄く苦しくなる。


息をする方法を忘れたかの様に、息をするのを忘れてしまうかの様に何も出来なくなる。


触れようと思えば、触れられる距離なのにどうしても触れる事が怖い。


また、拒絶されるんじゃないかって。


何時も平気なふりしていたけど、泣きたくなるのをグッと堪えるのに大変だった。


今、目の前にいる夏目くんに触れたらその先はどうなるんだろう。


そっと、夏目くんに手を伸ばす。