「ただいま。」

「「「お帰りなさいませ、
         お嬢様。」」」


玄関に入るとお手伝いさん達に挨拶をされた。



大きい家、半端じゃない数のお手伝いさん。

……この家は私を閉じ込める鳥籠。


梓馬には家の近くで下ろしてもらった。

私が橘グループの娘だって知られたくなかったから……。



コンコンッ

自分の部屋に入ってすぐ、扉をノックされた。

「………はい。」

返事をすると、ママが入って来た。