「……まあ、そうだよね…。」

紅が諦めたような顔で呟く。

正直、武力戦争では俺らが勝てると思う。

lurckは素手で喧嘩をしない。

必ず、鉄パイプとかナイフとかを使ってくる。

本当に汚ねえ族………。

でも俺らは勝てる。


俺らは“仲間を守るため”に喧嘩をするんだ。

その気持ちに、勝てるものはない。


ただ、

「……柚希の存在がどこまで広がっているかっすね。」

雄大がまっすぐな目で言った。

抗争の時、1番狙われるのは姫だ。

「あぁ。lurckにはまだ伝わってねえと思うけど……」

夜広が眉間にしわを寄せる。

「時間の問題だな。」

俺が言うと、全員が頷いた。