猫毛くんの名前は、佐々木玲音。

年は、私の1つ上の高校3年。


夜広さんと紅さんと梓馬も1つ上で、雄大だけは私と同い年らしい。

さっき雄大に教えてもらった。



「あ、バイトの時間。」

時計を見ながら雄大が立ち上がった。

「頑張れー。」

我ながら酷い棒読み………。

「……!お、おう。」

なぜか焦ったように、部屋を出る雄大。

「あ、玲音さん行ってきます。」

「………うん。」



雄大が出て行くと、部屋には私と玲音さんの2人だけ。

「…………。」

「…………。」

………沈黙が重い。

玲音さんはずっと携帯を弄っている。

何調べてるんだろう?なんて思いながら、さっきもらった飲み物を飲んだ。

………ピーチティーかな?

あんまり飲んだことなかったけど、美味しい……。

「………ねえ、」

「はい……?」

思わずびくっと反応してしまった。