そんなことを考えてると、

「ねぇ……姫になる?」

猫毛の男に裾を引っ張られた。


「えっと………?」

「姫は、この族の中心。俺達に守られる存在。」

中心………?

守られる存在……??

え、めっちゃ重要じゃん。


「……ねぇ、姫になって?」

子犬みたいに切なげに懇願する猫毛くん。

………可愛いって罪。(2回目)



「……分かりました。姫になります。」

気づいたら、そう言っていた。