「……ダメ、地味すぎる」
「色気ないな、本当」
なんということでしょう。
一緒に住んでるとはいえ、ついこの間越してきた人間に
ファッションチェックをされてるではないですか!!
なぜ、why?
目の前には、眉を細めながらとああでもない、こうでもないと口うるさい男。
「……もっとさ、男を誘惑する感じ出せないわけ?」
「は?……何がしたいの」
この男の頭は大丈夫なのかと、そろそろ本当で心配になってきた。
「……はぁ、女として終わってる」
せっかく人が心配してたのに!
あからさまにため息つかないでくれますか。
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「ま、これが一番ましだな」
彼のOKが出たのは
ファッションチェックを開始して一時間が経過したころだった。