その哀しげな、表情と キミが嘆いた最後のセリフだけは、わたしはどうしても忘れることが出来なかった。 他のなにを、忘れても。 『おとなになったらむかえにいくから』 君のこの純粋すぎる、告白だけは。 心を撃ち抜かれて、どうしても、忘れることが出来なかった。 「───」 彼は、顔を上げて、困ったように笑った。 「……ねえ、なんで見破んの」 「俺すごく、カッコ悪いやつじゃん」