ーー
「知奈、明日委員会だってよ」
「え、うそ」
それから、半年という月日が流れた。
わたしは、あれから彼への恋心には蓋をして、気にもとめてないと装って、視界に映さないように心がけた。
初めのうちはそれはそれは苦しくて大変で、何度も家に帰ってから泣いた、けど。
だけど、時間というものはたとえゆっくりだとしても、確実に傷を癒してくれて。
彼の前でも、「普通」を装って生活を送れるようになった。
「……」
そんな時、立ちはだかってきたのはクラス替え。
一緒のクラスになるのは気まずいけど、それでもどこかで、一緒になるもんだと思っていた矢先。
掲示板を見れば見事、端と端のクラス。
体育が同じになることもなければ、校舎だって別。
ーーつまり。話す機会がなくなるどころか、顔を合わせることすらなくなったのだった。