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家について、すぐ。
自宅宛てに、ひとつの電話。
拓ちゃんが、初めて家に電話を入れた。
自分が家族に必要とされているのかという不安を抱えながら家を出たこと。
どこのお店よりも、家のラーメンが好きだと気づき、いつか店を継ぎたいということ。
───また、一緒に暮らしたいということ。
この電話に、お父さんは家族にどれだけ心配かけたと思ってるんだ、と怒り
お母さんは、無事でよかったと泣き
おじいちゃんは、早くみんなでラーメンが食べたいと言った。
受話器の向こう側では、拓ちゃんの鼻のすする音が聞こえて
やっぱり拓ちゃんは拓ちゃんなのだと、実感した。