「もうこんな時間か。」
目覚まし時計を見ると、11:36を示していた。
「うぅーー!今日は行くか。」
俺は服を着替えて、学校に行く準備をした。
いつもかったるくてあまり学校には行かなかったが、今日は久しぶりに登校することにした。
支度を済ませ、キッチンに行くとテーブルに紙が置いてあった。
[ごめん優斗。今日も朝から仕事なので、適当に食べて。]
女手一つで育ててくれたおふくろは朝と夜どちらも仕事をしていて。朝はトラックの運転。夜はスナックで働いていた。
おふくろは朝と夜どちらもいないから、俺はここ最近おふくろと喋っていない。
喋れる機会はあって、どちらの仕事も休みの日曜日だけど、夜まで遊んで帰ってくる頃にはおふくろは寝ているから全く会話をしたことがない。
「まぁ、いつものことか。」
テーブルの上にあった食パンを一枚とって、家をでた。