だんだん…何かが崩れていく。
そんな音がする…。
「ですから、そのお話はお断りしたはずです。私は一翔に別れてくれと言われるまで彼女でいる。そう決めていますので。」
「そんなこと仰られるのも今のうちでしてよ?」
「え…?」
「梨華さんに妹さんの梨湖さん、実のお父様に虐待されていらしたのでしょう?親御さんはいらっしゃらないのでは?」
「…そうですけど…。」
「家を与え、一生遊んで暮らせる程の額を与える。と私が言った場合は考えを変えてくださります?」
「そんなこと言われても考えは変わりません!!」
そう言った梨華の目は強かった。
「はぁ…わかりましたわ。また出直すとします。」
蓮華さんはそう言って帰って行った。
「なんだったんだろうね~…。」
香清が言った。
「あの人また出直すって言ってたけど。」
浅緋が言う。
「ねー…どうしよう。」
「お前別れてくれよ。」
匡が言った。