きっと覚えていないだろうけれど、

僕は今でも………


「好きです……お嬢さま。」


僕は、お嬢さまに気づかれないようにそっと口付けをした。




僕のこの気持ちは許されない。

お嬢さまと執事の恋愛は御法度。

それは十分過ぎるくらいに分かっている。



口付けなんてしたら、余計にお嬢さまに惹かれてしまうのも………




僕がお嬢さまから離れた瞬間、

お嬢さまが微笑んだ。