お姉ちゃんのように、優雅には微笑むことが出来ないから。
私の想いが伝わるように、優しく微笑むんだ。
お姉ちゃん、聞こえる?
感じる? 私が分かる?
今、物凄く幸せです。
お姉ちゃんを分かってくれている人がいて、私を分かってくれている人もいる。
お姉ちゃんが生きられなかった、素敵なこの世界を私は。
これからも歩んでいく。
この素敵な日常を、私の目に焼き付けていく。
だから私が死んじゃったときは、そっちで沢山話を聞いてほしいな……。
まだ二人とも幼かった、昔みたいに……。
私が知らない一瞬。
一ノ宮先輩も振り返って、微笑んだ。
お互いの気持ちがリンクする。
お姉ちゃんがどこかで笑ったような気がした。