ママは暫くお仕事お休みなんだと、上手く説明することが出来ないのと、認めたくないのに認めざるを得なくなった感情からくる罪悪感から、結局慧を保育所に送って行った。
ーお迎え位は、早く行ってあげよう。
そう心に決めて、家に戻る。
明るい陽射しに、大物の洗濯でもしようと考えて、いそいそと洗濯機にシーツや毛布を突っ込み、洗剤を入れて、スイッチオン。
それから長い事メンテナンスも掃除も怠っていた部屋を見回して、腕を捲る。
昼過ぎまでかかって、納得出来る位の綺麗さになった所で、朝の残りを出してきて、ランチを済ませた。
その後溜まっていたアイロンがけを始めようとした辺りで。
「あ。」
チャルダーマンの青いタオルのことを思い出す。
ーいつ、持って行かせたっけ。
慧の保育所用のタオルは、全部に紐を付けてある。
保育所では、それぞれが自分用のフックを持っていて、そこに掛けるためだ。
「どこかに仕舞い込んでるのかなぁ。」
アイロンが温まるまで、タオル類がまとめて入れてある箱を探してみたが、結局見つからなかった。