「ねぇ、また会えるかなぁ…?」
そう尋ねた相手は私の幼馴染みの赤松優衣。
成績優秀、スポーツ万能、なんでもできちゃう羨ましい能力を持っている。
周りからは姫なんて呼ばれてる人気者。

「そんなに好きになっちゃったの…?でも相手は高校生でしょ?怪しくない?」

「そんなことないもん!すっごい優しくて、かっこよかったのー!」

「はいはい。」

もう呆れてんな、この反応。
ホントにかっこいいのにぃ。

その日は早川くんで頭いっぱいで授業が頭に入らなかった。

窓眺めてるのを担任にばれて放課後居残り清掃…。

「手伝えなくてごめん。今日ピアノだから…」
「毎日大変ですなぁ。ピアノがんばれ!」
「うん。じゃあまた明日ね。」
「バイバイ!」

それから一時間ミッチリ掃除。
もう疲れたわ…
そう呟きながら歩いていると、人にぶつかってしまった。

「わっ、すみません!よそ見してて…」
「俺こそ、すみません怪我はないですか?」
「はい。大丈夫で…?えぇぇ?」
そこに立ってたのは早川くん。
「あ、今朝の?ごめん、朝名前聞くの忘れてて…汗名前教えて?」
早川くんは今朝と同じ笑顔で私に話しかけてくれる。
その笑顔で私は何度心持ってかれんのか
な…汗?
「私は本条葵です。星華大学付属中の1年です!」