部屋の前には既に皆が集まっていた。
どうやら私が最後のようだ。
怯えるように震えながらフードを深く被ってぬいぐるみを抱き締める色欲。
何かを考えているのか、腕組みをしたまま扉の側で佇む暴食。
こちらに向けて華やかな笑顔を浮かべつつも殺気を撒き散らしている強欲。
私の到着が遅れた事が気に入らないのだろう、憤怒が睨んできた。
壁に寄りかかりながら感情が読み取れない視線で見つめてくる嫉妬。
扉の目の前で楽しそうに笑っている傲慢は余程の余裕があるのか、手を振ってきた。
…やっぱり感じる冷たい、怯えたような空気。
そんな空気も他の候補者の奴等も無視して扉に歩み寄り、ドアノブに手をかける私(怠惰)。
この扉を開いた先に待つ罪と罰のゲームを私たちはクリアしないといけない。
負けは許されない、罪責のゲーム。
さぁ、始めよう。
彩り、認め、刻み付ける―。
【極罪式ゲーム】を……、