色欲が席をたち、皆でアリスの間に向かった。
部屋にはいると後ろから兎が入ってきて席につくように促された。
自席についたのを見計らって、兎がヒールを二回鳴らす。
カン、カンと甲高い音が部屋に響き渡った。
『えー♪ 皆さんおはようございます♪ 本日は待ちに待った極罪式ゲームの日です。 これから説明することをよく聞いて、ゲームに参加してください♪』
兎がこれから遠足にでも行こうかと言うくらいのテンションで説明していく。
説明といっても特に特別な事はなく、大まかなルール説明だけみたいだ。
『で、ルールなんですけど、ゲームにはゲームマスターとサブマスターがいます。 マスターを殺すか勝利条件を満たすことでゲーム勝利、終了となります♪』
マスターとサブマスター?
サブマスターは何のためにいるの?
兎を見てやると待ってましたと言わんばかりに話始める。
『マスターに会うためにはサブマスターを殺さないといけないんだよ♪』
「…ころ、す?」
「それは…絶対なのですか?」
『うん。 ゼッタイ』
殺す。
この言葉を聞いたとたん皆の空気が冷たくなった。
…?
今まで感じていた重苦しい空気じゃなくて、怯えているような…。
『じゃ、確認♪
勝利条件を満たすもしくはマスターの殺害がゲーム勝利への道。 マスターに会うためにはサブマスターを殺さないといけない。 わかったかな?』
兎の言葉に皆真剣な顔で頷いた。
私も頷くくらいはした。
けど、ゲームより今この場の空気の方が私には気になって仕方無かった。