私は、悪魔を……おじさんを許せるだけ、心は広くない。
けど、部屋を出ていくおじさんに、これだけは伝えたかった。


「おじさん!私と紗柚南おねぇちゃんを、引き取って育ててくれてありがとう!!まだ、許せないけど、いつか…いつか会おうね!」


出る直前だったおじさんは、ビックリした顔を見せたけど、涙ぐみながら


「ああ。また。」


と言って、出て行った。
……沈黙が流れる。
もしかしたら、もう、佐上おじぃちゃんから聞いて病気の事、知ってるかもしれない。


紗柚南おねぇちゃんの事も…。
だけど、自分の口から話さなきゃ……。