「うん。」


絶対、佐上おじぃちゃんは気づいてる。
タイムリミットが、着実に縮まってる事を。

佐上おじぃちゃんの病院って事は、紗柚南おねぇちゃんも居る。
機械で繋がれた、紗柚南おねぇちゃんが……。

ぼーっと、考えてたら、聴診が終わって


「問題ないじゃろ。沙亜羅ちゃん、無理はしちゃいかんよ。」


それだけ言って、佐上おじぃちゃんは出て行った。
やっぱり。気づいてる。


「沙亜羅ちゃん…………。」

悪魔が私に話かける。
ゆっくりそっちを見ると


「すまなかった。悪い事をした。許してくれとは、言わない。許されない事をしたからな。ただ、これだけは、信じて欲しい。
君に最初に会った時言った言葉は、決して嘘じゃない。
それだけ言いたかった。
お大事に。」