周りから啜り泣く声が聞こえる。

男泣きって奴だ。
レディースも居るけど。


「でも、もっとも俺に居なくちゃならなかった人は、

舞邪。お前。」


舞邪に向かって微笑む七海緒。

舞邪も涙を浮かべてる。


「野良犬みたいな俺を、舞邪は人間として扱ってくれた。

認めてくれて、男として受け入れてくれた。

まぁ、舞邪も大概野良みたいだったけど。」


苦笑いの七海緒。舞邪も同じく苦笑い。

私の横で


「うるさいバカ。」


と小さく呟いた。