キーンコーンカーンコーン

「はい、じゃあ委員会これでよろしくね。早速、明日集まりがあるからね」

先生の声、クラスメイトのしゃべり声、
黒板に書かれた図書委員、雨宮夏希(あまみや なつき)という文字。

「はぁ…最悪だ。」

この学校で一番人気がないのが図書委員。
仕事は図書室での本の貸し借りの管理。

でもこの学校で図書室を利用する人物は、はっきり言っていない。
だからすっごく暇。おかげで休み時間をつぶしてしまう。

あぁ…ほんと最悪。

まぁさっきの時間に寝てた私が悪いんだけどね…

私はクラスで委員会を決めるホームルームの時間、ねてしまっていたのだ。
目覚めたときには寝ていた私が悪い、と、勝手に図書委員の欄に名前をかかれてしまっていた。

そう、私の後期の委員会は図書委員に決まってしまった。

「夏希~!あんたなにしてんのよ」

呆れながらこっちを見る、友人の相原由香(あいはら ゆか)がいた。

「だって!ねむたかったんだもん!!」

「あんたってこうゆう肝心な時にねるよね。」

由香は小学校からの友達で、今、高校でもクラスが同じである。なにかと縁があるやつ。

「まぁ後期の間だけなんだからさ、あっというまにおわるでしょ!
夏希、がんばって!」

「ありがと~由香~~」

「夏希が図書委員のときは、川岸くんがついてきてくれるんじゃない??」

「え~どーかな」

「ついてきてくれるって!可愛い彼女のたのみなんだからさ!!」

そう、川岸とは(フルネームは川岸奏 かわぎし かなで)私の彼氏。
こうみえても実はリア充だったり。
まぁ本当に充実してるかはわかんないけどね。

「まぁまぁがんばって!集まり、明日でしょ?」

「あ、そーだった。だるい~…」

「おーい、夏希~」

私を呼ぶ奏の声。

「さっそく彼氏さんじゃん?じゃあまた明日ね~!がんばってね!夏希!!」

「うう…はーい」