お梅の悲痛な叫びが屯所内に響く





そして事を済ませた原田と山南も芹沢の部屋に来ていた




「終わりましたか……?」




「あぁ」




この暗殺は半ば強引に近藤に押し切ったもの




壬生浪士組を守り近藤を立てるため、副長二人の苦渋の決断だった








「おい、早く離れるぞ
ここは不逞浪士に襲われたことになってる」




土方の指示で皆がここを去ろうとした




「お梅さん、行きましょう
芹沢さんはあなたを守ろうとしたんです

だから、どうか、生きて………」




華蓮はお梅に手を伸ばす








「…………ごめんな、華蓮ちゃん」





一瞬、何を言われているのかわからなかった




──カシャン




だが、お梅の次の行動で意図を掴んだ





「お梅さん、まさかっ!!」




お梅は転がっていた芹沢の刀を持つと、自分の体に当てた





「やめてっ!!
お梅さんが死んだら、芹沢さんが悲しむよっ!!」




突然の行動に土方たちも振り返る




「……ごめんな、華蓮ちゃんの言葉嬉しかった………

うちのことをこんなに心配してくれて


でも、この人を置いて一人でのうのうと生きられるほどうちは強くない」




お梅は刀を握っていない方の手で倒れている芹沢に触れた