──バタバタ、スッ、タンッ




「お梅さんっ!!」




「か、華蓮ちゃん!?」




芹沢の部屋の襖を開けると芹沢がお梅を庇うようにして立っていた




予定通り、土方と沖田がいる




山南と原田は芹沢以外で自分たちに対抗する水戸派を暗殺しているのだろう




「蓮(さん)!?」




驚く二人と芹沢を無視して華蓮はお梅に向かって叫んだ




「お梅さん、逃げて!!」




「蓮っ、お前何を言ってるんだ!!
ここから立ち去れ!!」



「嫌です!!
もちろん土方さんたちの邪魔をするつもりはありません

ですが、お梅さんは違うでしょう
用があるのは芹沢さんだけのはずです!」




華蓮は土方たちを差し置き、お梅と芹沢に近づいた




「はっはっは………面白い奴だ
儂のことはさておいて、お梅のことでここまでするか」




殺されるというのに、芹沢はどこか楽しそうであった




「当たり前でしょう!
芹沢さんとどうこうしたいのは土方さんたちに任せます
こうなると目に見えていたから、散々やめてくださいと申し上げたはずです」




「あくまでお梅の味方か……」




芹沢はフッと一息漏らす