そこからまた新たな亀裂が生まれ、また落ちた。


次から次へと天井の下敷きになる生徒たち。


それはまるで空から見下ろす花火のような光景だった。


空中に舞う赤い血しぶき。


それはホコリに付着し、ゆっくりゆっくりと落下していく。


綺麗……。


ずっと土の中にいたあたしは、この残酷な光景を目の当たりにしてもその色彩が美しいと感じられた。


生徒が着ていた服が血にまみれて色を変える。


若くうるおいのある肌が生気を失っていく。


その変化がとてもいとおしい物に見えていた。


そして、神田君も。


神田君は天井が落ちてくるよりも先に床にうずくまり、右腕で頭をガードしていた。


左手で隣にいた彼女の手を握り、同じように体勢を低くさせる。