カッと目を見開きその感情を吐き出した瞬間、会場内に地響きのようなものが鳴りはじめた。


最初は小さな音で、それがどんどん大きくなっていく。


ゴゴゴッというその音はまるで地震を連想させる音だった。


だけど会場の外は静かで、何事もない日常が続いている。


この会場内だけ、この部屋だけに異質に響く音。


生徒たちは何事かと周囲を見回し、地震だと勘違いした生徒たちがテーブルの下に入って身を縮めた。


音は次第に大きくなり、地面が揺れ始める。


咄嗟に入り口へと走る生徒。


しかしそのドアは固く閉じられ、開かない。


数人の生徒が同時にドアへ突進するが、それでもびくともしなかった。


当然だ。


逃げられてたまるものか。