それでも、そこに並んだ丸テーブルと料理で、同窓会参加者たちは満足していた。


あたしのように客観的にその様子を見ていれば、


なんでこんな場所で盛り上がれるのだろうかと思えるけれど、当事者たちに場所というのは大した問題ではないようだ。


ただ全員が収納できる部屋があり、そこに料理が運ばれて来ればよし。


そんな雰囲気が伝わってきた。


あたしはフワフワと天井付近を彷徨いながら、クラスメイトたちを見ていた。


転校していった神田君の姿もある。


彼は昔よりも随分と背が伸びて、体つきがしっかりとしている。


なにかスポーツでもやっているのだろうか。


そして彼の周囲には昔と変わらず女の子たちが寄ってきていた。


その中には、彼女の姿ももちろんある。


彼女はまだ神田君の事が好きなのだろうか?