(え……?)


あたしは頭の中が真っ白になる。


なぜだか先生の死体が安易に想像できてしまったから。


普通、乗客の1人が足を挟まれていたら気づくはず。


それが偶然気づかれなかった。


電車は先生のズボンの裾をひっかけたまま走り出した。


それも、偶然に。


ズボンの裾を引っかけた状態で先生は引きずられた。


そして、偶然腹部ばかりを地面に打ち付けた。


「みあお姉ちゃんわかっていると思うけれど、これは偶然じゃないからね?」


あたしに言い訳を読み取ったかのように睦人君は言う。


「その場にみあお姉ちゃんはいたハズなんだ。そしてこのクラスメイトたちと、藤木って人を殺した。そのはずなんだ」


あ……。