会話の最後に『当然でしょ?』と、言われているような気がする。


(全員……死んだ?)


「そうだよ?」


あたしの質問を肯定する幼い声。


あたしはまるで悪い夢を見ているような気分になった。


いや、これは全部が夢なのではないだろうか。


あたしは殺されてはいなくて、朝起きたら夢の出来事は忘れていく。


なんだか変な夢を見た気がするなぁという余韻だけ残して、いつもの生活に溶け込んでいく。


そうだったら、どれほどよかっただろうか。


あたしの幸せな妄想はもろくも打ち砕かれてしまう。


「みあお姉ちゃんが殺した人の名前を上げていくね」


睦人君はそう言うと、ガサガサと何かを広げるような音を立てた。


沢山の枯葉がこすれあうような、大きな紙を広げるような音がしたあと、睦人君は「杉田○○」と、大きな声で言った。