「高校もさ、オレまどかと一緒に通いたいから、勉強がんばれよ」

う・・・・。

「先輩ってたしか・・・・順位が学年で・・・・」

「この前は2位だったかな」

さらりとそう言ってくれちゃうか~。

まどかは頑張っても、学年で20番ぐらいだろう。
しかもそれは勉強の神がおりてきて、勘が爆発的に働き、選択問題が全問正解という奇跡が起きたときだけだ。

先輩、学力の差がありすぎ・・・・。

それでも、かすかな期待をこめて聞いてみる。

「先輩はどこの高校受けるの?」

「S校だよ」

やっぱりなぁ・・・・公立の一番頭がいい学校かぁ。

「まぁ・・・・努力はしてみるけど」

学年20番のまどかには、厳しいなぁ。

肩を落とすまどかに、先輩は優しい。

「大丈夫だよ。オレの受験が終わったら、まどかの勉強みるから」

そっか~。

先輩が勉強見てくれるなら、大丈夫だよね。

「ありがと、先輩」

まどかはにこっと笑う。

そんなまどかを見て、先輩もにこっと笑う。

んふふ。
しあわせ~。