「野亜、絶対に誰にも言わないでよ?」 「…うん」 杏咲ちゃんは、アピールするために 前まで全然行かなかった九条君のクラスに行くようになった。 用事を作って会いに行くらしい。 私は付き添い。 2人が仲良く喋ってるのを聞くだけ。 でも時々、九条君が私に喋りかけてくれる 「華園も、そう思うだろー?」 「華園、じゃーな!」 「華園!」 九条君が私を呼ぶ声が頭の中に残る。 何回も響く。 君の声が。