「俺の事、呼んだ?」 草むらから出てきたのは九条君だった。 私は安心して座りこんだ。 「なんで九条君……ここに…いるの?」 「いや、華園が教室とは別方向に行くから案内してやろうと思って」 「そっか…」 「なんで今にも泣きそうな顔してんだよ 俺と思わなくてびっくりしたか?」 私は頷いた。 「九条君のバカ」 「華園、あまのじゃくだな笑」 「……ありがと」