終業式が終わり、 校門前は 夏休み前で浮足立った生徒と 寮生を迎えに来た家族とで、 ごった返す。 それを横目で見ながら、 学校の敷地内にある 寮へと向かうわたしは、 誰かに見られているような気がして 校庭の桜の木の下で立ち止まった。