「はい牛乳」

「ありがとう」

「蝋燭、つけるね」

トールさんとリヒトさんが左右から手を伸ばしてお世話してくれた。

「ハッピーバースでじゃなかった。つい歌いたくなるねー。なんて言おうかなー」

「これからもよろしくお願い致しますじゃないのかの?」

手拍子を止めた二人が固まる。

何か歌いたいらしい。

大きな蝋燭は部屋の数と同じ六本。


「じゃあようこそ! 花忘荘へ!」

皆の声に、ついつい笑ってしまったが、気にせず消そうとしたら……。


「なんで皆消そうとしてるの?」

唇を尖らせた皆様が机の回りに集まってきた。


「久しぶりに消したいなーっと」

「儂も」

「「結愛ちゃんのお手伝い」」