「泣かないで、大丈夫だから」 「大丈夫じゃ……」 ないよ、そう言いかけて口を噤んだ。 ダメ……あれは私の仕事。弱音なんて……吐いちゃいけない。 「本っ当にバカみたいに頑張り屋なんだから」 万が一を考えてか、持っていたサングラスで顔を隠すと…… 秋はそのまま私が落ち着くまで、そうまるで……こわれものを扱うようにそっと抱き締めてくれていた。