「モモカ〜っ!」


はっ、
やだ私。また思い出してる。


もう、顔さえ覚えてないのに…。


「モモカっ!おーいっ?」


ぽけェ〜としてる私を覗き込んでくる汐音。


「えっ!?ごめんごめんっ。どうした?」

机の中にある1限目の国語の教科書を出しながら私の目の前の席の汐音に目を向ける。



汐音はほっぺを膨らますと


「モモカってほんとにクールだよね〜。」


そう?
まぁ昔の頃の方が明るかったのは確かね。


「で、どうしたの?」

そう聞けば思い出したかのように顔を輝かせ言った。