「ちょ…あんた何してんの!?」



その場に倒れ込んだタクに駆け寄る女

私も慌てて2人の間に入った



「翔琉、何してるの!!…何考えて…」


「結映はこんな最低な奴の事を庇うのかよ!!」



初めて聞いた翔琉の怒鳴り声
…翔琉は悔しげに言った



「俺はな…結映が惚れた奴だからと思ったから諦めたんだよ…ッ」


「翔琉…それ、どういう意…」



「俺は結映が好きだったんだよ…!!」



グッと腕を引かれ
私は翔琉に抱き締められた


…タクとは違う温もり
心臓の鼓動が感じられた


“ッ…”


その時、背後で地面と擦れる音がした


「タク!!この人達何なの?もう行こ?立てる?」


アタフタとする女にタクは静かに言った


「失せろ。もう飽きた…消えて?」