ーーーーーーキーンコーンカーンコーン


「今日はここまでなー。課題をやっとけよー」

『はーい』


いつもの通り足早に屋上へと向かう
…と、言っても

今日はそれが久しぶりだ


心做しか屋上へ続くドアを開く手にも
力が篭る



「…いつも、通り…」


“ガチャ”


屋上に足を踏み入れる
そこはやっぱり いつもの通りの場所だった


「…ご飯、食べよ」




何も変わらない筈なのに
こんなにも心が締め付けられるのは
どうしてだろうか。


いつもと何も変わらない
私は独りだったはずなのに

それを“寂しい”と
“辛い”と感じてしまうのは。



「午後の授業…サボりでいいかな、」



その場に寝転ぶと
嫌な事全てから目を逸らすように

目を瞑った