休み時間ー。



「あ、楓」



私のクラスは次は移動教室だ。


移動の最中、雄大に声をかけられた。



「雄大」


「ど?佐野と」



頭をかきながら雄大が言う。



「おかげさまで」



「ならよかった」



雄大が笑顔になる。




「ありがとう雄大」




本当に感謝してるよ。




「なんだよらしくねぇ」




また私の頭をくしゃっとした。



「じゃ、」


雄大はそういうと自分のクラスへ入っていった。





「ごめんお待たせ!」


後ろからこちらのドア付近に向かって走ってくる千里。


「ううん大丈夫」


「あれ?なんかニヤけてない?」


「えっ」




なんだかんだで私は周りの助けもありながら少しづつ元気を取り戻していった。