真田くんの後ろには佐野くんがたっていた。
だけど大丈夫。
もう大丈夫。
「おはよう佐野くん」
笑顔で佐野くんに挨拶した。
それに普通に笑顔で応えてくれる佐野くん。
ああやっぱりかっこいい。
「ふふふ、なんの話か気になるのー?」
千里が佐野くんに言う。
「大切な人は案外近くにいるものよーって」
「気づかないだけでね」
千里の言葉に私が付け足す。
「随分深イイ話してたんだね」
佐野くんも自分の席に腰をおろす。
「佐野くんも陽介に大事にされてるわよ~」
「本当?嬉しいな~」
「は?誰が!お、お前なんか…!」
「やだ真田くん照れてる」
いつものように普通の朝が始まる。
楽しい会話が弾む。
私、普通にできてるよね。