「おい、勉強をしろ勉強を」


今日は雄大の家で勉強。



「だってー…」



なかなか集中できなかった。



「そんは落ち込むなよ。

男なんて星の数ほどいる」



な!!


「はー?なにその考え!」


私が怒ると雄大は笑った。



「佐野のなにがそんなに好きなわけ?」


頬ずえをついて雄大が私の顔をのぞき込んだ。


少し微笑みながら。



「優しいし…かっこいいし…とにかく佐野くんが好きなの!」



「かっこいい?」



「そうだよ」



「じゃあ楓は…かっこいい佐野が好きなの?」



「そう。かっこいいから佐野くんが好きなの」




ふぅ…と雄大は目線を落とす。




「もっと視野を広げてみな、楓」



「はあ?」



だから私は佐野くんが!!




「そのうちわかるさ」




雄大が余裕そうな顔で私を見た。



なにがよ!?



わけわからないし…