次の日。



「おはよう、楓」



やっぱり千里と真田くんがいた。




この二人はいつも早い。



「目、腫れてるけど…」



真田くんが私に言った。



珍しい。



「いやー昨日存分に泣きました!

佐野くんにフラれちゃったので!

彼女いるって」



てへへ、と恥ずかしながらも真田くんに言った。



「え、龍輝に告白…?」




なぜだか真田くんが驚いていた。




「そ。昨日ね」



千里が答える。



「まあ…厄介な彼女がいるからな…」




「てか知ってたんなら先言えよ!」



千里が真田くんの頭をバシっと叩いた。




「だってまさか告白するなんて知らなかったし」



「それもそうか…」



千里が言った。




ん?




「厄介?」




私が聞き返した。







「ああ。だってアイツの彼女…」