次の日
佐野くんの下駄箱に手紙を入れた。
いつもより早く学校に来て。
{今日の放課後、屋上で待ってます。}
って。
人がまばらな教室で、私はただ一人緊張していた。
あえて名前は書かなかった。
来てくれるのかな…。
あー。どうしよう。
悩んでいるうちにどんどん人が入ってきて、楓や真田くんも来た。
そして…佐野くんも。
「陽介ちょっとノート見せて」
学校に来て早々、佐野くんが真田くんに言う。
佐野くん…気付いたかな?
気付いたよね…。
きっと誰だろうって思ってるはず。
屋上…来てくれるはず。
でもきっと佐野くんにとっては日常茶飯事なんだろう。
ドキドキしてるのはきっと私だけ。
そう思いながら佐野くんを見ていると…
バチッ
佐野くんと目が合った。