「佐野くん!」


「佐倉!大丈夫だったか!?」



佐野くんが私の肩を持ってずいっと顔を寄せる。



ひいいいい!?



「あれ?顔赤いけど…

まだ治ってない?」




ちがっ…!!




隣では千里がクスクス笑っている。




「な、治ったから!」




恥ずかしくて目を背けてしまった。



佐野くん…。



やっぱりかっこいい。




私の“好き”が大きくなる。



一緒にいる時間が増えれば増えるほどあなたが好きになる。










そしてどんどん時間は過ぎていき、あっという間に六月となった。