あれから1時間待った。
人通りは少なくなってきていた。
そのとき
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
!!!!
電車だ!!!
ようやく佐野くんの乗った電車がやってきた。
そして大変なのはそれから。
すごい人の波が押し寄せてくる。
同じ制服を来た人にチラチラ見られる。
うう…。
佐野くんどこ!
人混みの中を必死に探していると
「佐倉!」
後ろの方から声がした。
「佐野くん!!」
「わりぃ。待ったよな…」
佐野くんは頭をかきながら申し訳なさそうに言った。
「ううん、大丈夫だよ。
私が勝手に言ったことだし」
と、私は笑った。
「じゃ、学校に行こ?」
私は佐野くんを促して、学校に向かって歩き出す。
そのとき、いきなり腕を掴まれた。